正常妊娠症例の胎盤、妊娠中毒症症例を重症、軽症および高血圧の有無等に分類した胎盤を当大学病院および秋田県内の各施設より採取している。各胎盤よりAGPC法によりRNAを抽出し、超低比重リポ蛋白(VLDL)受容体mRNA発現をVLDL受容体cDNA probeでNorthern HybridizationまたはRT-PCR法で検討中である。正常妊娠症例と比較し、妊娠中毒症症例ではVLDL受容体mRNA発現が減弱している傾向を認めた。妊娠中毒症症例の詳細な分類における、リポ蛋白受容体発現の増減については、現在、該当症例の検体数を増やし検討中である。 また、子宮内胎児発育遅延(IUGR)症例の胎盤を採取し、妊娠中毒症および糖尿病等の合併症の有無を考慮して分類を進めている。各胎盤よりAGPC法によりRNAを抽出し、VLDL受容体等のリポ蛋白受容体発現について、Northern HybridizationまたはRT-PCR法で検討中である。asymmetricalIUGRの胎盤でVLDL受容体mRNA発現が減弱している傾向を認めた。
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