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1999 年度 実績報告書

母体血中胎児有核赤血球前駆細胞を用いた胎児診断の検討

研究課題

研究課題/領域番号 10671546
研究機関広島大学

研究代表者

三春 範夫  広島大学, 医学部・附属病院, 講師 (30253082)

研究分担者 吉本 真奈美  広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (40314760)
キーワード出生前診断 / 性別診断 / PCR
研究概要

母体血漿・血清中の胎児DNAを用いた出生前診断の可能性を探る目的でこれらを用いて胎児性別診断を行いその有用性を検討した。[方法]用水検査を受けた妊婦61例(妊娠10週5日から17週3日、平均:13週2日)を対象とした。妊婦の同意を得たうえで羊水検査前に血漿分離用に4ml、血清分離用に6ml、計10mlの末梢血を採血しそれぞれ血漿および血清を分離した。その後、各800μlの血漿および血清からQiagen社のQIAamp DNA Blood Mini Kitを用いてDNAを抽出した後、PCR法を用いてY染色体に特異的な遺伝子領域DYS14(198bp)およびDYZ3(172bp)の検出を行い、羊水細胞培養による染色体分析の結果と比較した。また、正常核型男性5例の血漿および血清中から同様の方法でDNAを抽出し、1/10、1/100、1/1000、1/10000のような10倍毎の希釈系列を作成し、PCR法でのDYS14とDYZ3の検出限界を求めた。[結果]61例中、羊水検査で男児と判定されのは31例ですべて正常核型であった。一方、女児と判定されたのは30例でこのうち28例が正常核型、1例がモザイク型の21トリソミー、残りの1例が13番、14番染色体間のロバートソン型転座保因者であった。男児を妊娠していた妊婦のうち27例に結晶中にDYS14とDYZ3がともに検出され(87%)、また血清中には前例においてDYS14とDYZ3が検出され(100%)、検体として妊婦血清を用いた方が胎児性別診断は正確に行なえることが分かった。一方、女児と判定された30例では血漿・血清においてDYS14とDYZ3はいずれも検出されなかった。また、正常男性の血漿および血清の希釈系列では男性5例ともDYS14が検出されたのは1/1000希釈まで、DYZ3は1/100まであり、DYS14を用いたPCR法はより鋭敏な検出法であった。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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