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1998 年度 実績報告書

子宮癌及び卵巣癌におけるサイクリン依存性酵素2の活性制御機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671550
研究機関香川医科大学

研究代表者

半藤 保  香川医科大学, 医学部, 教授 (40092720)

研究分担者 山口 文徳  香川医科大学, 医学部, 助手 (40271085)
徳田 雅明  香川医科大学, 医学部, 助教授 (10163974)
大野 正文  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (40213821)
キーワード卵巣癌 / p27 / Cdk2
研究概要

ヒトの子宮癌及び卵巣癌のパラフィン切片を用いてCdk2,cyclin D1,cyclinE,p27に対するそれぞれ特異的な抗体により、免疫組織染色を行った。また同様の抗体により(半藤)両癌から抽出した蛋白質を用いてWestern blot解析を行った。さらにCdk2リン酸化酵素活性を[g-32P]ATPを用いて測定した。特に本年度は卵巣癌に研究の主体を置き、良性腫瘍・境界悪性腫瘍・悪性腫瘍の悪性度の違いによりこれら細胞周期関連蛋白質の発現を解析した。その結果、以下のことが判明した。
1. cyclin D1とp27は、良性腫瘍>境界悪性腫瘍>悪性腫瘍の順で発現量が減少していた。特にp27については、悪性度との逆相関が明らかに認められた。癌化しつつある細胞ではこの蛋白質の減少により、Cdk2酵素活性の抑制が減るため相対的にCdk2活性が上昇し、細胞周期の回転が速くなることが予想された。
2. Cdk2及びcyclin Eに関しては、逆に良性腫瘍<境界悪性腫瘍<悪性腫瘍の順で発現量が増加していた。これは、癌細胞の異常増殖活性を反映しているものと考えられた。
3. Cdk2リン酸化酵素活性は予想通り、良性腫瘍<境界悪性腫瘍<悪性腫瘍の順で高かった。
4. p27は卵巣癌の悪性度の判定に有用であるとともに、予後判定にも有用であることが示唆された。卵巣癌の予後判定マーカーのしての実用性が期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tsutomu Masaki: "Reduced C-terminal Src kinase(Csk)activities in human hepatocellular carcinoma." Hepatology. (in press). (1998)

  • [文献書誌] Li Sui: "The concurrent expression of p27^<kip1> and cyclin D1 in epithelial ovarian tumors." Gynecologic Oncology. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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