研究課題/領域番号 |
10671553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
加藤 秀則 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
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研究分担者 |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
加藤 聖子 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (10253527)
西田 純一 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40264113)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 子宮内膜癌抑制遺伝子 / D1S459 / D1S225 / 748H11 / ヒト1番染色体 / 1q41-42 / A9DIQ / HHUA |
研究概要 |
Chr.1q12-q31に欠失をもった1番染色体(A9DIQ)を微小核融合で細胞内に導入すると、IshikawaやHHUAなどの子宮内膜癌細胞株を老化に導き、子宮内膜癌抑制遺伝子は1番染色体長腕1q31-telに存在すると考えられた。 遺伝子のクローニングのための第一段階として、放射線照射により得られた種々の長さの欠失をもった1番染色体を作製した。これらを微小核融合を用いて子宮内膜癌細胞株(HHUA)に導入した。その結果、1q32-41(STS549-STS1609)の領域にHHUAを老化に導く活性が存在することが判明した。この遺伝子座領域をさらに限局する他の方法として、内膜癌症例60例の検体を用いて、1q32-41内のSTSマーカーにより、ヘテロ接合性消失の検討を行った。約1Mb毎に設定したマーカーによる解析で、D1S459-225の1Mb以下の領域に60%以上の頻度でLOHが観察され、子宮内膜癌抑制遺伝子は、このD1S459〜225の領域に存在することが明らかとなった。この領域は1Mb以下であるため次のステップとして、D1S459及び225陽性YACクローンをGenethon社から得、キメラ化していずD1S459及び225陽性YACクローンとして748H11を得た。748H11ベクターにG418耐性遺伝子を組み込みHHUAにスフェロブラスト化とポリエチレングリコールによる細胞融合を用いて導入し、細胞死誘導活性を検討した結果79%の細胞クローンに細胞死が誘導された。次に748H11に含まれるBACクローンを得、HHUAに導入し、細胞死誘導活性を検討した結果、ひとつのBACクローンで細胞死が誘導された。この活性をもったBACクローンからpusfield電気泳動法を用いてできるだけ純粋なDNAを出し、我々が作製した正常子宮内膜cDNAライブラリーと液相にてハイブリダイズしたのちこのBACクローンにコードされるcDNA群を得た。このcDNA群を再度元のBACあるいはYACクローンとハイブリダイズさせ真にこの領域に含まれるcDNAを現在3個程得ている。このうちひとつに癌組織での高率な塩基配列変異が観察され、現在さらに詳細な検討を行っているが、このクローンが目的の遺伝子である可能性が高い。
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