研究概要 |
胎児肺発育における成長因子(EGF)の影響については,ヒト胎児肺(肺低形成群および正常発育群)で免疫染色を用いて比較した. その結果,肺低形成群では正常発育群に比し,EGFRの発現が有意に低下しており,肺発育におけるEGFの関与が考えられた. また,家兎胎仔における実験では,羊水過少(シャント形成)により肺低形成を誘導した胎仔の腹腔にEGFを投与することにより,肺低形成が抑制され,さらに肺成熟が促進していた. 以上により,EGFが胎児肺発育および成熟に関与している可能性が示唆された.これらの結果は投稿中(Am.J.Obstet.Gynecol)である. 現在,EGF以外の因子(HGFおよびGRP)のヒト肺発育に与える影響に関して検討が終了し,投稿準備中である. 今後はこれらの動物実験を検討予定である.
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