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2000 年度 実績報告書

進行子宮頸癌に対する動注化学療法・放射線同時併用療法に関する臨床的研究-治療効果判定法としての頚癌組織中HPVDNA消長の臨床的意義についての研究-

研究課題

研究課題/領域番号 10671559
研究機関琉球大学

研究代表者

前濱 俊之  琉球大学, 医学部・附属病院, 講師 (50157153)

研究分担者 佐久本 薫  琉球大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40162333)
キーワード進行子宮頚癌 / HPV DNA検出 / 放射線治療効果 / HPV型
研究概要

【1】 子宮頚癌放射線治療例におけるHPV DNA検出の意義
[目的]子宮頚癌放射線治療例の治療前・中・後における原発巣HPV DNAの有無と治療効果との相関を検討する。[方法]対象64例においてHPV DNAの検出はL1 consensus primerを用い、型判定は各型に特異的なprimerを用いてPCRを施行した。[成績](1)対象64例において放治中にHPV DNAが陰性となったものは23例(A群)、放治中にはHPV DNA陽性持続、治療後6ヶ月以内に陰性化したもの24例(B群)、治療中・後を通じてHPV DNA陽性持続したものは21例(C群)であった。(2)治療終了時の組織検査について、A群、B群では全例に、そして、C群では21例中17例までにviableな癌細胞は認められなかった。(3)局所再発はA群には1例もなく、B群では1例のみであったのに対し、C群では21例中14例であり、C群はA群、B群と比較して有意に高い再発率であった(p<0.01)。
【2】 子宮頚癌におけるHPV型別と放射線治療効果との関連性
[目的]進行子宮頚癌の放射線感受性を予測することは難しく、まだ、確立した方法はない。そこで、頚癌原発巣のHPV型を分析し、放射線治療効果との関連性を検討した。[成績]HPV型別診断の内訳は、67例中16型26例(38.8%)、58型8例(11.9%)、33,56型各6例(9.0%)、31,52型各5例(7.5%)、18,35型各3例(4.5%)、53,59,66,73,82型各1例(1.5%)であった。進行期IIIb期以上で16,18型の死亡率は66.7%(12/18)、16,18型以外の型の死亡率は全体で39.1%(9/23)であり、16,18型の予後が不良の傾向にあったが有意差はなかった。しかし、死亡例の生存期間は16,18型で17.2±9.1、16,18型以外で28.9±16.6ヶ月と前者が有意に短かった(P<0.05)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T Maehama. et al: "Prevalence of HPV infection in cervical cytology-normal women in Okinawa, Japan, as determined by a polymerase chain reaction."Int J Gynecol Obstet. 69. 175-176 (2000)

  • [文献書誌] Y Nagai. et al: "Persistence of human papilllomavirus infection after therapeutic conization for CIN3 : Is it an alarm for disese recurrence?"Gynecologic Oncology. 79. 294-299 (2000)

  • [文献書誌] 前濱俊之: "HPV感染の疫学と自然史について"産婦人科の実際. 49・5. 643-646 (2000)

  • [文献書誌] 前濱俊之: "健常女性におけるHPV感染の実態について"産科と婦人科. 69・6. 812-816 (2000)

  • [文献書誌] 前濱俊之: "沖縄県における子宮頚癌検診受診者の地域別HPV感染率の検討"産婦人科の実際. 49・10. 1413-1416 (2000)

  • [文献書誌] 戸板孝文: "局所進行子宮頚癌に対する放射線化学療法同時併用"臨床放射線. 45・13. 1639-1642 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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