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1999 年度 実績報告書

家族性難聴の遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 10671610
研究機関自治医科大学

研究代表者

石井 甲介  自治医科大学, 医学部, 助教授 (30151319)

研究分担者 市村 恵一  自治医科大学, 医学部, 教授 (00010471)
田中 秀隆  自治医科大学, 医学部, 助手 (50296109)
キーワード家族性難聴 / 遺伝性難聴 / 遺伝子解析 / 前庭水管拡大症 / ペンドレッド症候群 / PDS遺伝子
研究概要

前庭水管拡大症はPendred症候群の原因遺伝子であるPDS遺伝子異常で生じることが近年報告された。前庭水管拡大症6家系7症例について遺伝子解析を行った。患者血液より抽出したゲノムDNAからPDS遺伝子のエクソン領域に限り全塩基配列を決定し、遺伝子変位箇所を同定した。1家系でエクソン4、1家系2症例でエクソン10、3家系でエクソン19における点変異を同定した。残りの1家系はエクソン領域には変異は同定されず、イントロン領域もしくはプロモーター領域に遺伝子変異が存在する可能性が残ったが、同領域は数万塩基対にものぼり遺伝子解析には不向きと判断された。エクソン4と10はいづれもヘテロ接合による変異であったが、エクソン19はヘテロ接合の家系とホモ接合の家系とに分かれた。エクソン4の点変異は今までに報告のない新しい変異であり、正常者50名には同様の変異は認められず、遺伝子多型ではなく遺伝子変異であることが確かめられた。エクソン10と19とは既報告の変異であった。エクソン19、2168番目の塩基の点変異に血縁関係のない日本人3家系が集中したことにより、同変異は日本人における前庭水管拡大症のホットスポットである可能性が考えられる。現在、更に多くの同症の患者の遺伝子解析を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ken Kitamura, Katsumasa Takahashi, Yoshihiro Noguchi, Yasushi Kuroishikawa, Yuya Tamagawa, Kotaro Ishikawa, Keiichi Icimura, Hideo Hagiwara: "Mutations of the Pendred syndrome gene (PDS) in patients with large vestibular aqueduct"Acta Otolaryngol(Stockh). (発表予定).

  • [文献書誌] Ishii K, Sato M, Akita M, Tomita H: "Localization of zinc in the rat submandibular gland and the effect of its deficiency on salivary secretion"Ann Oto Rhino Laryngol. 108. 300-308 (1999)

  • [文献書誌] Ishii K, Yamashita K, Akita M: "Fibrous structure of connective tissue in the vocal fold of the japanese monkey (Macaca fuscata)"Okajima Folia Anat. Jpn. 76. 107-116 (1999)

  • [文献書誌] Ishii K, Sato M, Akita M: "Localization of zinc in the ret nasal mucosa"Jpn J. Rhinol. 38. 212-216 (1999)

  • [文献書誌] Yasushi Ohta, Keiichi Ichimura: "Immunohistochemical localization of proliferating cells and epidermal growth factor receptors in mouse olfactory epithelium"ORL. 62. 20-25 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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