研究課題/領域番号 |
10671613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
福田 宏之 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (40051510)
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研究分担者 |
杉山 博 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10265902)
加藤 高志 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40224513)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 喉頭癌 / 粘膜波動 / バイブレーター / レーザー |
研究概要 |
従来我々の研究室で開発され日常的に応用されている喉頭バイブレーターは以下の点で有る程度の成果が得られている。即ち早期声帯癌でレーザーによる蒸散を行う場合のモニターに使われている。通常は全身麻酔下で行われるので患者は発声できない。その為通常のストロボスコピーでは粘膜波動を観察できない。癌の浸潤があるところでは粘膜の硬化があるので粘膜波動が欠如する。そこで発声による粘膜波動が無くとも他動的に喉頭を振動させ、声帯上面の粘膜に波動を起こさせるのである。この場合喉頭全体が振動し、精密な観察とは言えなかった。そこで考案されたのが小型接触型の喉頭マイクロバイブレーターである。目的は先端を可及的に細くしてこの部に振動のエネルギーを起こさせて、声帯の部分部分に粘膜波動を起こさせようとするものである。即ち癌腫の周辺で任意の箇所を振動させ、粘膜波動が見られないところは硬化している、即ち癌の浸潤が疑わしいとしてレーザーを照射してその部を蒸散せしめるものである。現在までの成果は振動体の先端を外径にして1mmにすることに成功し、材質も色々試作した結果シリコンが用いられている。しかし耐久性に弱く更なる材質を求めている。しかしこれを用いて犬摘出喉頭の吹鳴実験を行ったところ確かに局所的な粘膜波動が認められた。実験は人工的に硬化性病変を作成し、これに開発されたマイクロバイブレーターを応用して行った。さらに臨床的には直達喉頭鏡を経由して振動を病変部まで到達出来るようにして実際にレーザー手術をこのモニタ下に行い、さらに残存組織の病理からこめモニタの正しいことを確かめる段階になっている。
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