研究課題/領域番号 |
10671631
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
近藤 功 秋田大学, 医学部, 助手 (50234927)
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研究分担者 |
櫻木 章三 秋田大学, 医学部, 教授 (80006767)
山木 邦比古 秋田大学, 医学部, 助教授 (20125751)
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キーワード | RPE65 / 実験的ぶどう膜炎(EAU) / peptide / リンパ球増殖試験 |
研究概要 |
網膜色素上皮に存在し分子量65kDaの蛋白質がぶどう膜炎を惹起することができることが報告されているが、その蛋白質は同定されていなかった。私達はこの蛋白質がPRE65であると推測し、この蛋白質あるいはこの蛋白質のアミノ酸配列に従って合成したペプチドの免疫によって実験的ぶどう膜炎が惹起されるか否かについて検討した。またPRE65のぶどう膜炎惹起部位について検討した。これに加え実際に存在するぶどう膜炎にPRE65が関与しているか否かを検討するためぶどう膜炎患者リンパ球のRPE65に対する反応性について検討した。 PRE65は私達の予測どおりルイスラットに実験的自己免疫性ぶどう膜炎を惹起することができた。その組織像は色素上皮に存在する分子量65kDaの蛋白質(PEP65)によって惹起されるぶどう膜炎と極めて類似していた。 次にRPE65のぶどう膜炎惹起部位を決定するために9アミノ酸長づつ重複する約30アミノ酸長のペプチドをRPE65の全長をカバーするように合成し、これらのぶどう膜炎惹起能について検討した。その結果RPE65には多数のぶどう膜炎惹起部位が存在することが判明した。また強いぶどう膜炎惹起部位についてはその最小起炎量を決定した。 これらのデーターを基に、実際のぶどう膜炎、特に網膜色素上皮に炎症の主座がありそうな疾患についてRPE65の関与について検討を行っている。具体的にはRPE65に対する抗体価の測定と患者リンパ球の増殖試験をおこなっている。これについては現在は患者数が少なくまだ結論は得られていない。
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