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1999 年度 実績報告書

自然発症糖尿病ラットにおける網膜機能異常の解明と治療

研究課題

研究課題/領域番号 10671637
研究機関金沢大学

研究代表者

白尾 裕  金沢大学, 医学部, 助教授 (50154365)

研究分担者 高比良 雅之  金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (70283108)
西村 彰  金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (70272979)
瀬川 安則  金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (00262569)
桜井 真由美  金沢大学, 医学部, 助手 (50303269)
東出 朋巳  金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (20291370)
キーワード自然発症糖尿病ラット / ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラット / 網膜電図 / 一酸化窒素合成酵素 / 律動様小波 / 眼底血流
研究概要

我々は過去に、ストレプトゾトシン誘発糖尿病(STZ-DM)ラットでは数週の高血糖状態で網膜電図律動様小波(以下OP)が異常を呈するがインスリン治療による血糖正常化に伴ってその異常が急速に復旧すること、および自然発症DMラットでは数ヶ月の高血糖状態でOPが異常を呈することを発見した。そこで急性高血糖が網膜及び脈絡膜に及ぼす影響を主に一酸化窒素合成酵素(NOS)を指標として調べた。正常ラットにL-ニトロアルギニンメチルエステル(無選択性NOS阻害剤)あるいは7-ニトロインダゾール(選択的神経型NOS阻害剤)を投与して走査レーザー検眼鏡的眼底血管造影を施行したところ、両者ともに脈絡膜血流が減少した。脈絡膜中には誘導型NOS活性は殆ど検出されなかった。これらはラット脈絡膜血流に関与する主要なNOS活性は神経型NOSに由来することを示唆した。神経網膜の全NOS活性はSTZ-DM(6週)ラットと正常対照ラットの間で差異を示さなかったが、網膜色素上皮-脈絡膜の全NOS活性は常対照ラットに比べてSTZ-DM(6週)ラットで低下しており、この低下は主に神経型NOS活性の低下に由来することが示唆された。網膜色素上皮-脈絡膜の全NOS活性のうちほとんどが脈絡膜に存在すると想定されるから、STZ-DM(6週)ラットにおける神経網膜-網膜色素上皮-脈絡膜の全NOS活性低下は主に脈絡膜中の神経型NOS活性の低下に由来すると推論された。自然発症DMラットの網膜色素上皮-脈絡膜における全NOS活性は、50週齢時で同系同週齢非DMラットに比べて減少していた。既報のOP異常の発現時間経過を勘案すれば、少なくともラットにおいては高血糖によって惹起されるOP異常には神経型NOSを介する脈絡膜血流が関与する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yutaka Shirao, Yasunori Segawa, Tomomi Higashide, 他8名: "Biochemical and electrophysiological altertions in the OLETF rat retina."Obesity and NIDDM : Lessons from the OLETF Rat. 129-139 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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