研究概要 |
1.酸化ストレスによる網膜のアルデヒド性蛍光物質の生成に対する茶カテキン類の抑制効果. wistarラットにEGCG,α-トコフェロールをWistarラットに4日間の腹くう内投与を行い,その後に眼球を摘出してその網膜を鉄溶液をincubationをさせ,この過酸化系で網膜の過酸化脂質をアルデヒド(HNE)蛍光物質を蛍光分光光度法と液体クロマトグラフィ法で測定した.EGCG投与群では蛍光物質の生成が対照に比較して有意に抑制され,その効果はα-トコフェロール投与群より強力であった. このことによりカテキン類が過酸化脂質およびその分解産物であるアルデヒドの生成にも抑制効果があることが分かり,これはカテキンの強力な金属キレート作用によるものであり,茶が人体に対して種々の薬理作用があることを裏付けた. 2.網膜光障害におけるメニラン色素の役割とアルデヒドとの関係 白色Wistarラットと色素ラット(DG)を48時間の蛍光灯照射下で飼育して,その病理組織学的検索を行った.照射3日後では,Wistar ラットは 明らかに網膜視細胞を中心とした網膜変性が認められた.これは色素ラットではメラニンが存在することが網膜を光障害から防御したと考えられた.この実験系について,過酸化脂質とアルデヒドの分析を行い,アルデヒドの網膜光障害における役割を明らかにする予定である.
|