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1999 年度 実績報告書

緑膿菌性角膜炎におけるエラスターゼ及びMMPの動態と役割

研究課題

研究課題/領域番号 10671647
研究機関熊本大学

研究代表者

松本 光希  熊本大学, 医学部, 助教授 (70173896)

研究分担者 平田 憲  熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (60295144)
村田 恭啓  熊本大学, 医学部, 助手 (80229997)
宮川 真一  熊本大学, 医学部, 助手 (10260738)
キーワード緑膿菌 / 角膜潰瘍 / エラスターゼ / 角膜実質細胞 / MMP-2 / MMP-9 / プロテアーゼ / 好中球
研究概要

精製した緑膿菌エラスターゼを用いて兎を免疫し、特異抗体を得た。次いで、モルモットにて実験的緑膿菌性角膜炎を作製し、経時的に眼球摘出を行い、組織学的に検討した。また、角膜内に産生される緑膿菌エラスターゼの局在を免疫組織化学(ABC法)にて検討した。さらに、経時的に角膜を切除し、角膜内に放出されたプロテアーゼをゼラチン・ザイモグラフィーおよびカゼイン・ザイモグラフィーにて解析した。その結果、緑膿菌(1X10^<4-5>CFU)接種後12-24時間に輪状腫瘍を伴った角膜潰瘍が惹起された。組織学的には、角膜実質の強い液化壊死、浮腫がみられ、実質組織内に多数の菌体が認められた。同時に、好中球を主体とする炎症細胞浸潤が認められ、輪状膿瘍部は好中球の集簇であった。ザイモグラフィーによる角膜内のプロテアーゼの解析ではMMP-2、MMP-9、さらに、それらの活性型、200kDa以上のゼラチナーゼ、さらには、25kDaのカゼイナーゼが検出され、これらのプロテアーゼは角膜細胞および好中球由来であることが判明した。一方、細菌由来のプロテアーゼは検出されなかった。しかし、免疫組織化学(ABC法)では緑膿菌エラスターゼの局在が認められ、角膜内で緑膿菌のエラスターゼが産生されていることが証明された。緑膿菌エラスターゼを兎やモルモット角膜に接種すると、短時間で液化壊死を伴った潰瘍を形成した。これらの事実から、緑膿菌性角膜炎での潰瘍形成には細菌、角膜細胞、さらには浸潤してくる好中球由来のプロテアーゼが関与していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koki Matsumoto: "Lecithin-bound superoxide dismutase in the prevention of neutrophil-induced damage of corneal tissue"Invest.Ophthalmol.Vis.Sci. 39(1). 30-35 (1998)

  • [文献書誌] Shigeto Shimmura: "Acidic electrolysed water in the disiafection of the ocular surface"Exp.Eye.Res.. 70(1). 1-6 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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