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1998 年度 実績報告書

網脈絡膜循環における血管内皮由来過分極因子(EDHF)とK^+チャネル機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10671651
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

冨田 一之  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (40305537)

研究分担者 小椋 祐一郎  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70191963)
尾関 年則  名古屋市立大学, 医学部, 講師 (60254299)
キーワード網脈絡膜循環 / 血管内皮由来過分極因子 / EDHF / アセチルコリン / K^+チャネル
研究概要

目的;脈絡膜循環におけるacetyl choline(ACh)による血管弛緩に関与する因子を明らかにするため,モルモットの眼球を用いて脈絡膜細動脈血管径の変化を分析した.
材料と方法:モルモットを安楽死後,眼球を摘出し,その脈絡膜を一塊としてシート状に剥離し,シリコンプレートに伸展固定した.プレートは35℃に保ったKrebs液で持続還流した(4ml/min).脈絡膜細動脈をビデオ顕微鏡下で観察記録し,コンピュータープログラム(DIAMTRAK)で,その血管径の変化を算出した.NO阻害剤としてNω-nitro-L-arginine(nitroarginine),prostacyclin阻害剤としてindomethacin,K+channel抑制薬としてglibenclamide,tetraethacin(TEA),apamin,charybdotoxin(ChTX)を使用し,AChによる血管弛緩をあらかじめnorepinephlin(NE)もしくは高濃度の K+含むKrebs液で収縮した状態で計測した.
結果;NE(10-5M)で前収縮した細動脈では,nitroarginine(10-6M)とindomethacin(10-5M)の両者を同時投与すると,ACh(10-6M)による血管弛緩は24%抑制された.高濃度のK+を含むKrebs液で前収縮させた場合は,AChによる血管弛緩はnitroarginineとindomethacinにより完全に抑制された.またnitroarginineとindomethacinの存在下では,AChによる血管弛緩は,NEで前収縮させた細動脈にたいしてTEA(10-3M),apamin(10-7M)およびChTX(10-7)で抑制がみられたが,glibenclamide(2×10-5M)では抑制されなかった.同時にapaminとChTX投与するとAch(10-6M)による血管弛緩は85%抑制された.
結論;モルモット脈絡膜細動脈では,NOおよびprostacyclinはAChによる血管弛緩の要なメディエータではない.二種類のCa2+活性化K+チャンネルが同時に活性化されることがAChによる血管弛緩の主体であり,その因子として内皮由来過分極因子(EDHF)が有力と考える.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kazushi Tamai: "Effects of K^+ channel blockers on acetylcholine-induced vasodrlation in gainea-pig choroid." Experimental Eye Research. in press. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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