血管内拍動流エネルギーの全エネルギーに対する割合の差、周波数帯域の分布の差などに表される血管内エネルギーの変化により、発育期肺動脈血管壁の発育、血管床の発育、および血管内皮細胞の組織学的性状にどの様な影響が及ぼされるかを明らかにするため、以下の実験を施行した。大動物において鎖骨下動脈-肺動脈間吻合、または上大静脈肺動脈吻合、さらに肺動脈絞扼術を施行し遠隔生存を目指しているが、麻酔管理、術後管理に難渋し、生存動物を得ることが未だ困難である。急激な血行動態の変化のためモデルの生存そのものの確立が難しい可能性もあるが、さまざまな改良を加えて現在も、生存動物達成のため実験を継続している。外科手技とモデルの確立が得られれば、血行動態のデータの収集を直ちに開始し、それらの解析における問題点を行う。血行動態の結果と組織学的な結果を比較検討する。内皮細胞の染色は免疫学的方法(Factor VIII)を用いる。 実験群モデル作成のための外科手技の確立、および術後管理技術の確立をめざした。幼犬におけるパイロットスタディおよび解析方法のおける問題点の指摘、改善をおこなった。
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