研究概要 |
ラット下腿筋肉内へのBMP埋入において、各種薬剤の投与で異所性骨誘導の促進作用を比較検討を進めた。 方法: 1)rhBMP-2の容量5μgを3mgのatelopeptide type I collagenの担体とシリンジ内で直径4×厚さ1.5mmのtablet状のimplantを作成した。 2)Wistar系雄ラット(8週令;体重230-260g)を用い、腹腔内麻酔の後、下腿筋肉内にポケットを作成し、implantを埋入した。 3)薬剤(PGE2,calcitonin)を投与群に投与する目的で、腹腔内にmini-osmotic pumpに各薬剤を高濃度、中濃度、低濃度の一定量注入後埋入し、14日間持続全身投与を行い、埋入21日後に過量の麻酔薬投与で堵殺した。 4)誘導骨の検討として、(1)軟X線撮影、(2)埋入体の生化学検査(Ca, ALP, 総タンパク)の定量、(3)組織標本作製、(4)免疫組織標本作製を行った。 5)さらに、軟X線写真における骨塩定量、組織標本における骨梁面積、占拠面積率の画像分析(NIH image)を行った。 結果: PGE2, calcitoninの両者で低濃度、中濃度では用量依存症に、誘導骨が得られた。高濃度では、薬剤を投与しない対照群に比較し誘導骨の抑制が認められた。
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