• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

歯の形態形成における上皮間葉相互作用-エナメル結節の役割について

研究課題

研究課題/領域番号 10671696
研究機関新潟大学

研究代表者

大島 勇人  新潟大学, 歯学部, 助教授 (70251824)

研究分担者 井上 佳世子  新潟大学, 歯学部, 助手 (90303130)
河野 芳朗  新潟大学, 歯学部, 助手 (60303129)
前田 健康  新潟大学, 歯学部, 教授 (40183941)
キーワード歯胚形成 / エナメル結節 / アポトーシス / グリコーゲン / 歯小嚢 / 歯乳頭 / マウス / 微細構造
研究概要

申請者は平成10年度科学研究費補助金を受け、マウス歯胚形成におけるグリコーゲン含有細胞の動態について微細構造学的・組織化学的に検索すると共に、in vivo、.in vitroにおける歯胚のエナメル結節を微細構造学的に観察し、アポトーシスの抑制が歯胚形成に与える影響についても検索し、以下の事を明らかにした。
1. 歯胚形成の蕾状期から鐘状期にわたり、歯小嚢細胞が多量のグリコーゲンを含有していたのに対し、グリコーゲン含有細胞は上皮間葉相互作用において成長因子等のシグナル活性が高いエナメル結節と歯乳頭には存在しなかった。このことよりグリコーゲンの欠如とシグナル活性には相関がみられた。また、将来の骨形成部位に一致してグリコーゲン含有細胞が出現することから、グリコーゲン含有細胞の分布と3次元的な骨形成部位とは相関があることが明らかとなった(Cell and Tissue Research 1999印刷中)。
2. 蕾状期後期に歯胚上皮先端部に現れるエナメル結節細胞は他の上皮細胞に比べ丈が高く、発達したゴルジ装置と分泌果粒様小胞を有していた。帽状期後期になるとエナメル結節細胞は丈を低くし、数多くの細胞が食小胞を有していた。これらの食小胞にはアポトーシス小体と思われる構造物が観察され、エナメル結節の消退と共にその数が減少した。また、アポトーシスの抑制により歯胚の大きさの減少とエナメル器の細胞密度の増加が引き起こされることが明らかとなった(解剖学雑誌74(1):65,1999)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 前田健康、大島勇人: "歯根膜ルフィニ神経終末の形態学的基盤" 解剖学雑誌. 73・2. 119-134 (1998)

  • [文献書誌] Hayato Ohshima 他2名: "Cytochrome oxidase activity in the enamel organ during amelogenesis in rat incisors" Anatomical Record. 252・4. 519-531 (1998)

  • [文献書誌] Hayato Ohshima 他2名: "The distribution and ultrastructure of class II MHC-positive cells in human dental pulp" Cell and Tissue Research. 295・1. 151-158 (1999)

  • [文献書誌] M.A.Asgor Moral 他3名: "Experimental chronic infection induced in mice by Actinomyces israelii in alginate gel" Archives of Oral Biology. 43・6. 485-496 (1998)

  • [文献書誌] Naoko Kannari 他4名: "Class II MHC antigen-expressing cells in the pulp tissue of human deciduos teeth prior to shedding" Archives of Histology and Cytology. 61・1. 1-15 (1998)

  • [文献書誌] Hayato Ohshima 他2名: "Developmental regulation and ultrastructure of glycogen deposits during murine tooth morphogenesis" Cell and Tissue Research. (印刷中). (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi