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1999 年度 実績報告書

唾液腺腫瘍細胞の増殖に影響を与える細胞周期制御因子と基質成分の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10671700
研究機関広島大学

研究代表者

小川 郁子  広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70136092)

研究分担者 工藤 保誠  広島大学, 歯学部, 助手 (50314753)
宮内 睦美  広島大学, 歯学部, 助手 (50169265)
高田 隆  広島大学, 歯学部, 助教授 (10154783)
キーワード唾液腺腫瘍 / 細胞周期制御因子 / p27 / p16 / グリコサミノグリカン / アグリカン
研究概要

唾液腺腫瘍細胞の増殖活性の促進に影響を与えると考えられる細胞周期制御因子の異常および間質成分の局在について臨床材料ならびに細胞株を用いて検討し、以下の知見を得た。
1.前年度、臨床材料を用いて腺様嚢胞癌(ACC)ではcyclin/cyclin dependent kinase(CDK)複合体の阻害タンパクであるp27の発現低下が転移巣の形成と予後不良に関係することを報告したが、今年度はACC培養細胞株(ACCh,ACC3)を用い、p27の発現低下のメカニズムについて検討を加えた。その結果、mRNAレベルではいずれの細胞株でも明瞭な発現が認められるもののタンパク量には大きな違いがみられ、プロテアソームを介した分解課程の促進が発現低下に大きく関わっていることが明らかとなった。
2.同じくcyclin/CDK複合体の阻害タンパクであるp16は、良性悪性問わず明瞭な発現が認められ、唾液腺腫瘍細胞の増殖促進への関与は低いことが示された。
3.前年度、多形性腫瘍を対象に光顕レベルで細胞外マトリックスであるグリコサミノグリカン(GAG)の発現と局在を調べたのに引続き、今年度は電顕免疫組織化学的にGAGとプロテオグリカンの一種であるアグリカンの細胞内局在を観察した。その結果、これらはnon-luminal cellの細胞内空砲に認められ、一部はGolgi complexに由来していた。一方、ヒアルロン酸は細胞膜内面に局在していた。以上の結果は、GAGやアグリカンは腫瘍細胞、特に腫瘍性筋上皮細胞によって産生されていることを直接的に証明するもので、それらが腫瘍細胞の分化・増殖に影響を与えているが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takata,T.: "Reduced expression of o27^<Kipl> protein in relation."Cancer. 86・6. 928-935 (1999)

  • [文献書誌] Zhao,M.: "Biosynthesis of glycosaminoglycans and aggrecan by"J. Oral Pathol. & Med.. 28 10. 442-450 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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