研究課題/領域番号 |
10671713
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
若月 英三 昭和大学, 歯学部, 教授 (90085738)
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研究分担者 |
中島 功 昭和大学, 歯学部, 講師 (90164178)
近藤 信太郎 昭和大学, 歯学部, 講師 (60186848)
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キーワード | アジア集団 / モンゴロイド / Sundadont / Sinodont / 日本人 / 中国人 / フィリピン人 / 頭顔部 |
研究概要 |
本年度は、研究対象として、モンゴロイドの基盤となる集団と近縁であると考えられるSundadontに属するフィリピン人とSinodontに属する日本人と日本人の起源と関係の深い中国人の頭顔部の計測を行い、データベース化した。 すなわち、フィリピン人のデータはマニラ在住のフィリピン人成人男女(18歳)の頭顔部の計測値、日本人のデータは、日本人成人については昭和大学歯学部学生(19歳)と中学生は神奈川県綾瀬市の中学生(12-14歳)についての頭顔部の計測値、中国人のデータは、中国青島市在住の高校生(16-17歳)についての頭顔部の計測値である。 これら集団の頭顔部の計測項目は、頭長、頭幅、頭耳高、頬骨弓幅、下顎角幅、形態学顔高、顔面厚の7項目である。 まず、日本人の中学生と成人の頭顔部の成長発育について統計的に検討している。計測項目によっては、すなわち、頭幅では12歳以前に性差が既に見られ、頭長、頬骨弓幅、下顎角幅では14歳になってから性差が見られるようになった。 次に、各集団間の差異を統計的に調査している。それは、各集団間の多重比較を行なっている。ほとんどの項目で中国人が大きくて、次に日本人、一番小さいのはフィリピン人であった。これは動物生態学の1法則であるベルグマンの法則が当てはまると考えられた。
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