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2000 年度 実績報告書

鼓索神経の栄養的機能に関する免疫組織化学的、電顕的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671728
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

長門 俊一  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (80084284)

研究分担者 八尋 純子  福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (60105682)
キーワード鼓索神経 / 舌咽神経 / 神経栄養機能 / 茸状乳頭 / 唾液腺 / 組織分化 / イオンエッチング / 三次元再構築
研究概要

平成10〜12年度にわたる3年計画の最終年度の研究として、鼓索神経を舌神経とともに外科的に切断することによりラット茸状乳頭ならびに顎下腺、舌下腺を脱神経し、鼓索神経のもつ栄養的な機能について形態学的に検討した。また脱神神経したラットWeber腺を用いて、舌咽神経の栄養的機能についても検索した。なお一部の試料では、準超薄連続切片をイオンエッチングし、SEM観察写真撮影後これをコンピューター画像解析装置に入力して三次元微細構造レベルでの構造解析も行った。生後10週に脱神経した茸状乳頭は、術後3週には糸状乳頭様に変化していたが、乳頭基部は正常茸状乳頭の構造を保っており、術後2か月には多くの乳頭が正常な茸状乳頭に再分化していた。一方生後1日に脱神経したものでは、生後2週までにほとんどの茸状乳頭が完全な糸状乳頭にまで変化し、三次元微細構造レベルでの解析でも正常糸状乳頭との識別はできなかった。またその後正常な茸状乳頭に復することもなかった。唾液腺については、生後1日に脱神経したラット舌下腺のいくつかの小葉で漿液性細胞の割合が高くなり、顕著な脱神経の影響が認められた。生後8週以降の脱神経では、腺組織の萎縮を除いていずれの腺の組織構築にも著変はなかった。以上の結果から、茸状乳頭や唾液腺の組織分化、特に生後早期の組織分化にとって、支配神経の栄養的機能が必要とされることが明らかとなった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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