研究課題/領域番号 |
10671744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
西川 殷維 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (10034191)
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研究分担者 |
大西 佳子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (60185973)
田中 康一 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (30274848)
佐藤 友昭 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (10284887)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 脳神経障害 / カルシウム / バソプレシンフラグメント / 過酸化水素 / エストロージェン / 記憶 / 学習 / DNA修復 |
研究概要 |
平成10年度〜平成11年度にかけて、本科学研究費補助金により遂行した実験結果を三つに分けて報告する。1)ラット培養アストロサイトにおける過酸化水素によるDNA断片化とチミジン取り込みに対するリアノジン受容体の役割---アストロサイトの過酸化水素で惹起される細胞内のDNAの障害からの修復には、細胞外より細胞内に移行するカルシウムもしくは細胞内カルシウム貯蔵部位由来のカルシウムによる適当量の細胞内カルシウムの存在が必須条件であり、リアノジン受容体も細胞障害に大きく係わっている可能性が示唆された。2)新規化合物NC-1900のグルタミン酸による学習障害に対する保護作用---バソプレシンの生体内代謝断片と類似の構造をもつNC-1900は電気刺激による受動回避学習を促進し、大量のグルタミン酸、各種グルタミン酸サブタイプのアゴニストおよび過酸化水素発生試薬を脳内に入れた場合に惹起される学習障害を抑制した。これらの促進・抑制作用は、NMDA antagonistsであり、カルシウム流入の阻害薬でもあるMK-801によって減弱した。3)生後20ケ月の雌性ラットの卵巣を摘出すると8方迷路学習能力が低下する傾向があり、この摘出した動物をカルシウム欠乏食で飼育するとなお一層記憶学習能力が低下することが認められ、さらに、女性ホルモンであるエストラヂオールやカルシウムの適用により回復することが認められた。
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