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1999 年度 実績報告書

口腔内腫瘍の発生とHelicobacter pylori感染およびその免疫応答

研究課題

研究課題/領域番号 10671778
研究機関東京歯科大学

研究代表者

海老原 洋子  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00129355)

研究分担者 奥田 克爾  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085741)
石原 和幸  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00212910)
三浦 直  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (10266570)
野間 弘康  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085791)
キーワードHelicobacter pylori / 口腔癌 / Transient bacteria
研究概要

Helicobacter pyloriの発見以来、消化性潰瘍、胃炎、胃癌との因果関係に関心が高まっているが、最近ではその他にも動脈硬化、冠疾患、肝硬変、皮膚疾患との関連を示唆する報告もみられ、H.pylori感染症は、今世紀最大のトピックスとされている。我々はすでに口腔癌患者58例の血清、デンタルプラーク、口腔癌表面粘液、サリベッティ法で唾液、内視鏡下で胃粘膜を採取し、RT-PCR法にてH.pyloriを検索した。口腔癌患者では胃粘膜H.pylori陽性率の内53%と高率に口腔内H.Pyloriが認められたが、大部分はdental plaqueに認められ、口腔癌表面粘膜に認められた症例は3例にすぎないことを報告した。一方、H.pylori感染に伴い局所免疫応答が知られているが、口腔内H.pylori感染の局所免疫を唾液中、血清中のIgGおよびIgMの抗H.pylori抗体を検討し、さらに歯周囲病の病原菌でありH.pyloriにきわめて近いCampylobacter rectusとの相関も検討した。
[結果]
(1)唾液中の抗H.pylori抗体価はIgG型のみ胃粘膜陽性例で増加するが、口腔内H.pyloriの存在は唾液中の抗体価には反映しなかった。抗C.rectus抗体もまったく同様の結果であった。
(2)唾液中のIgG型H.pylori抗体と抗C.rectus抗体には相関を認めた。
(3)Immuno blot解析により抗H.pylori抗体がC.rectusの50KDaの蛋白抗原と抗C.rectus抗体がH.pyloriの40Kdaの蛋白と交叉反応性を示し、この2菌間に共通抗原のあることが明らかとなった。
(4)H.pyloriとC.rectusを超音波で破砕し蛋白分解酵素であるprotease kで処理したあとImmuno blot解析を行うと共通抗原のbandは消失し、共通抗原は蛋白であることが明らかにされた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Katuji Okuda: "Helicobacter pylori May Have Only a Transient Presence in the Oral Cavity and the Surface of Oral Cancer"Microbiology and Immunology. 44(5)(in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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