研究概要 |
歯科チタン合金を臨床に応用していくためには,口腔内をシミュレートした腐食環境中で疲労試験を行う必要があると思われる.そのために,腐食環境をつくるための新しい装置を製作し,実際に腐食環境中で疲労試験を行い,装置の評価とチタン合金の評価を合わせて行う. 本年度も前年度に引き続き,チタン合金試験片の製作,腐食疲労試験を行った.Ti-5Al-13Ta合金の引張試験による力学的性質の結果を元に,Ti-5Al-13Ta合金の疲労試験及び腐食疲労試験を行い,チタン,Ti-6Al-4V合金,Ti-6Al-7Nb合金と比較,検討した.Ti-5Al-13Ta合金の腐食疲労特性は,チタンおよびTi-6Al-7Nb合金よりも優れており,歯科鋳造用合金として実用的であった.今後,これらの合金が実用化されることにより,有効な歯科補綴物を作る事が可能となる.
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