研究分担者 |
鈴木 康司 岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30304322)
荒川 光 岡山大学, 歯学部, 助手 (30304314)
岡本 壮一郎 岡山大学, 歯学部, 助手 (40304315)
松香 芳三 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90243477)
山下 敦 岡山大学, 歯学部, 教授 (00066995)
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研究概要 |
Orion Diagnostica ABを用いた齲蝕活動性試験は採取が容易な唾液を検体としながら、齲蝕の原因論に立脚し、齲蝕活動性に関連している複数の因子を効率よく検査できることから,近年急速に臨床応用されるようになった.しかし、この検査法は元来幼年期から青年期までの年齢層を対象に開発されたもので、成人における本検査の信頼性は明らかでない。したがって,本研究では、予備実験とし○rion Diagnostica AB(SM数,LB数,唾液緩衝能、および唾液量と唾液粘稠度)の成人における信頼性の検討をおこなった. 方法:被験者は,岡山大学歯学部4年生20名(平均年齢:25.09+/-3.20歳、男女比:15/5人)とした。検査は一週間毎に3回行い、その間各個人の従来通りの口腔清掃を継続して行うよう指示した.検査判定は熊谷らの方法に従って行い、信頼性の解析はSM数,LB数,唾液緩衝能,唾at粘稠度は順序変数で得られるため,Kappa値(kappa value)を求め,一致度で判定した.安静唾液量,刺激唾液量結果は間隔変数で得られるため,級内相面係数(Interclass corelational coefficience:ICC)を算出し,信頼度とした.結果:SM、LB、緩衝能、粘稠度についてはKappa値が0.40、0.44、0.48、0.86となり、安静時唾液量、刺激唾液量については級内相関係数が0.81、0.80となった。以上よりOrion Diagnostica ABが臨床上有効な信頼性をもつ検査であることが確認された。 現在は別の集団を被検者とし口腔内診査結果と各パラメータを照らし合わせ、検査の妥当性を検討中である。
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