研究概要 |
歯科治療を行うには、障害者でも健常者と同様、コミュニケーションを確立し,歯科治療の必要性を理解させ、診療に対する積極的な協力姿勢を引き出すことが大切である.そのため、歯科治療の必要性を患者および保護者等にも埋解させ歯科治療の場面に即応した行動がとれるようにすることが患者および歯科医師やスタッフの安全確保,歯科医療の向上に繋がっていくものと考えられる.歯科治療として,患者に恐怖心を起こさせる事態は先ず,異様な診療室に入ることから始まり,器械から出る水,音、光そして麻酔に使う注射器などがある.そして実際の治療場面では,注射器を使う抜歯,水や光、音の出るエンヂン、タービンを使う歯科処置、嫌な匂いのする息苦しい印象,咬合採得などの場面があり,患者の予測できない行動による傷害の起こる可能性が大きく、適切な行動が要求される.これら予測できない行動を管理する目的で、本研究はその場面における患者の酸素飽和濃度、血圧、心拍数などの測定を行うことにしています.現在は,この研究目的に沿って、患者に負荷を与えず、何もしない状態での酸素飽和濃度、血圧〔最高と最低血圧〕、心拍数などの測定を行った. しかし、患者がこれらの装置を付けることを嫌がる者もいる.そのため,ユニットの寝かした状態で5分、10分などで15名、程度行い、通常の状態を把握しつつある.今後は歯科治療の場面に即した状態で、それぞれの計測を行う予定である.被験者(患者)をさらに増やす必要性があり、今後この点も考慮して行く予定である.
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