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1999 年度 実績報告書

ナイプローブ電顕観察による金属/ポーセレン接合機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10671832
研究機関九州大学

研究代表者

太田 道雄  九州大学, 歯学部, 教授 (30037824)

研究分担者 有働 公一  九州大学, 歯学部, 助手 (60145266)
中川 雅晴  九州大学, 歯学部, 助手 (80172279)
松家 茂樹  九州大学, 歯学部, 助教授 (00108755)
キーワード陶材焼き付け / 接合機構 / 透過電顕 / FIB / ナノプローブ電顕 / イオン注入
研究概要

本研究は、金属/ポーセレン焼き付き界面およびその近傍のナノスケールの微小領域の高分解能格子像観察を行い、金属/ポーセレン焼き付き機構に関する直接的情報を原子のスケールで得ることを目的とした。しかし、以下の理由により、当初の計画を変更した。
1 FIB装置を用いた高分解能電顕観察用薄膜試料の作製が成功しなかった。
2 ナノスケールの微小領域の高分解能格子像観察ではないが、高分解能格子像観察の報告がすでになされており、その結果によると金属とポーセレンの機械的絡み合い(Mechanical interlocking)が最も可能性の高い金属/ポーセレン焼き付き機構であることがわかった。
3 FIB装置を用いた試料作製では、特にポーセレン側元素のうちいくつかが脱落し、正確な元素分析結果が得られない可能性があることがわかった。
そこで、本研究においては明瞭なポーセレン/金属界面ではなく各元素が連続的な濃度分布を持つ不明瞭な界面を作ることが強固な結合をもたらすとの考えで、金属表面にイオン注入を試みた。作製した86.7%Au 1.0Pt-1.8In-0.3Irの薄膜に、Al-25wt%Si合金を用いて、焼成する陶材の成分であるAlとSiをイオン注入した。注入量は1X10^<17>ion/cm^2であった。ESCAにより表面から深さ方向の元素分析を行ったところ、両元素共に表面から内部にかけて連続的な分布をしていること、AlはSiの約10倍の深さまで注入されていることがわかった。この結果から、金属表面をイオン注入により改質すれば、不明瞭なポーセレン/金属界面を作製できる可能性が示された。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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