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2000 年度 実績報告書

歯科用貴金属合金の接着耐久性改善に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671834
研究機関長崎大学

研究代表者

松村 英雄  長崎大学, 歯学部, 助教授 (40199857)

研究分担者 熱田 充  長崎大学, 歯学部, 教授 (60002135)
田上 直美  長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70231660)
キーワード貴金属合金 / 接着 / プライマー
研究概要

平成12年度の研究では前年度に引き続き,貴金属合金,プライマー,接着剤,前装材料を使用して,以下の各項目について実験を行った.
プライマー組成の検討においては,貴金属接着に際しチオン系モノマーとリン酸エステル系モノマーを併用した2液型プライマーが,他の1液型プライマーよりも処理効果が優れることを示した.金属表面処理法の検討では,サンドブラストの空気圧がを0.3MPa以上必要で,基本的にプライマーの併用が必須であることを明らかにした.次に金属の種類が接着耐久性におよぼす影響を検討した.その結果,現在わが国で市販されている貴金属合金の中では金銀パラジウム合金が接着耐久性に優れ,次いでType IV金合金であることが明らかになった.
一方,接着剤の組成が異なる試料を作製し,接着剤の種類が耐久性におよぼす影響を検討した.その結果,装着材料においては,アクリル系材料において試料間のばらつきが少ない反面,コンポジット系では逆の傾向を示した.前装用レジンの接着では,プライマーの種類とオペークレジンの重合方法が接着強さに影響した.良好な成績を示した試料についてエックス線光電子分光分析装置を用いて接着界面を分析した.その結果,含硫黄モノマーのチオキソ基に由来する硫黄が貴金属元素パラジウムと結合していることを明らかにした.
以上のことより,貴金属合金に対して良好な接着耐久性を得るには,1)金属は金銀パラジウム合金かType IV金合金,2)金属前処理としてサンドブラスト,3)接着剤はトリブチルホウ素開始型常温重合レジン,4)プライマーはチオン系モノマーとリン酸エステルモノマーを含むプライマー,などを併用する必要があることを明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hideo Matsumura: "Effect of thione primers on bonding of noble metal alloys with an adhesive resin"Journal of Dentistry. 28・4. 287-293 (2000)

  • [文献書誌] 下江宰司: "前装用コンポジットレジンと金合金の接着における貴金属用プライマーの効果"日本歯科技工学会雑誌. 21・1. 62-65 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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