顎関節滑液解析から、蛋白濃度、Nitric oxide濃度などは関節内病変との関連が示唆され、今後、顎関節内障などの病態におけるメカニカルストレスと炎症性マーカーの動態との関連について詳細に検索している。とくにMRIにおけるJoint.effusionの臨床的意義との関連において、蛋白濃度の上昇とjoint effusionが関係すること、さらに関節痛が joint effusion、蛋白濃度と関係することを見いだし、誌上発表した。さらに関節内視鏡下の診断で軟骨変性の程度とNitric oxide濃度が関連すること、IL-1β濃度が変性した関節に多く見られることなどを見いだした。さらに手術時に得られた滑膜検体から免疫組織化学染色によりinducible nitric oxide synthase(iNOS)の発現を見いだし、顎関節疾患患者の滑膜表層に特異的に発現していることを見いだした。 今後さらに検討を重ね、メカニカルストレスと関節病態、顎関節滑液、組織中の炎症性メディエータとの関連について追求していきたい。
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