研究概要 |
初年度に作製されたウサギ変形性顎関節症モデルに対して,臨床的に行われる外科術式である関節円板整位術を二次手術として施行し,関節構成組織の変化について詳細に検討を行った.その結果,関節円板整位術を早期に(一次手術施工後2週目に)行ったものでは,関節円板を含めた関節構成組織に変形性関節症の進行は認めず,正常関節機能の保持が観察された.しかし整位術を一次手術施工後3週目に行ったものでは変形性関節症の進行が認められ,関節円板製位術の適応限界が示された. また変形性顎関節症の発症と進行を検討する目的に新たなモデルとして,臨床における外傷性顎関節症に基づき,ウサギ顎関節突起骨折モデルを作製した.これらに対して骨折片の整復を条件を変えて行うことでその後の関節構成組織の変化について考察する研究を次年度以降継続して行っていく予定である.
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