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1999 年度 実績報告書

顎関節円板切除あるいは下顎頭部分的切除を含めた処置後の耳介軟骨移植に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671877
研究機関島根医科大学

研究代表者

吉村 安郎  島根医科大学, 医学部, 教授 (50093480)

研究分担者 松田 秀司  島根医科大学, 医学部, 助手 (80239029)
キーワード顎関節 / 下顎頭切除 / 耳介軟骨移植 / サイトカイン
研究概要

実験手技が担当確立したとはいっても、処置中には出血死のマウスもある程度あった。合計49匹の成熟雄ICR mouse(下顎頭切除15匹、下顎頭切除後に耳介軟骨移植31匹、顎関節部を開放しもとにもどしたもの3匹)を処置後136日から187日まで飼育し屠殺した。その後両側の顎関節部を取りだし、通法通り組織標本を作製し、組織学的検索、免疫組織化学的検索とした。
咬合状態をみると明らかに咬合異常を生じた症例は5例あり、4匹は死亡時に確認したものである。毎日マウスを観察していないため、咬合異常を生じた症例数はさらに数は多いのではないかと推測する。本年度は少なくとも下顎頭の欠損(すなわち咬合高径の減少)は明らかに咬合異常を起しうることを明確に示した。
H-E染色による組織学的検査では、下顎頭切除例では、一般の骨折端とほぼ同様に治癒する。耳介軟骨移植例では、下顎運動のため移植軟骨は外側方に移動し、下顎頭欠損部に一致して存在していないことが多い。移植軟骨は耳介軟骨の性質を保有していた。
免疫染色ではTransforming growth factor-βは顎関節関節腔表層細胞は下顎頭、下顎関節窩ともに陽性で、下層の軟骨は一般的に陰性である。移植耳介軟骨細胞も陽性細胞はわずかで、一般的に陰性である。fibroblast growth factor-2は下顎頭、顎関節窩いづれも関節腔に近い間葉細胞、より下層の軟骨細胞も陽性であるが、表層に近い細胞群に活性は強い。移植軟骨は陽性のものと陰性のものが混在した。
bone morphogenetic proteinは顎関節の関節腔の間葉細胞、軟骨細胞いづれにも陰性であり、移植軟骨は同様に陰性であった。Laminin染色においては、関節腔側にある細胞群も、それより下層の軟骨細胞ともに陰性反応を示した。移植軟骨細胞は一般的には陰性である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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