研究課題
1. 担癌マウスの作製およびマウスにおける癌細胞転移実験系の確立インターフェロン-γ(IFN-γ)遺伝子導入癌細胞の性状を観察するためには、遺伝子導入に用いる癌細胞を用いた担癌マウスの作製と、癌細胞転移の実験系の確立が必要である。そこでマウスメラノーマ由来のB16 melanoma細胞を用いてこれらの実験系の確立を試みた。その結果、同系マウスであるC57/BL6にB16 melanoma細胞の皮下投与により担癌マウスが作製された。一方B16 melanoma細胞をマウスの側尾静脈より10^6細胞を静注すると、肺および肝臓に高率に転移巣を形成することが明らかとなった。2. B16 melanoma細胞へのIFN-γ遺伝子発現ベクターの導入B16 melanoma細胞に導入するIFN-γ遺伝子発現ベクターとして、将来のin vivoにおける実験系を考慮して、adenovirus vectorを用いることとした。理化学研究所よりIFN-γ遺伝子発現ベクター(pAdex1CAmIFN-γ)供与を受け、B16細胞への導入を試み、IFN-γをtransientに発現するB16細胞の作製が可能であることを確認した。3. pAdex1CAmIFN-γを導入したB16細胞の性状pAdex1CAmIFN-γを導入したB16細胞の培養上清中にはIFN-γが検出されるがそのレベルは継代とともに低下する傾向を示した。また、その増殖能は遺伝子導入により大きな影響を受けなかった。
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