研究概要 |
1.自然発生マウス扁平上皮癌株化細胞のNR-S1親株の低転移性株と高転移性株サブクローンの作製 1)NR-S1高転移性株:NR-S1高転移性株はかなりの高い頻度(殆ど100%)で肺転移,リンパ節転移を起こすことが明らかになり、腫瘍細胞接種後1ヵ月以内に腫瘍死した. 2)NR-S1低転移性株:NR-S1株をin vitroで10数代継代培養すると低転移性株が誘導されることが明らかになった.このサブクローンはマウスに接種後1ヵ月を経ても他臓器,あるいはリンパ節に転移を来さないものであった. 3)NR-S1高転移性株に於いてin vitroで継代している途中で,時折転移能を減弱或いは喪失する場合も見られた.マウスの免疫能に影響されるのかも知れない. 2.腫瘍細胞のMMPの発現 1)NR-S1高転移株:MMP-2,9を発現していた. 2)NR-S1高転移株:MMP-2,9を発現していた. 3.細胞接着分子の発現 1)ICAM-1は30%の転移株に見られた. 2)LFA-1の発現は高転移,低転移株ともに見られなかった. 4.Telomerase活性の発現 高転移株にも低転移株にも認められた.
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