研究概要 |
自然発生マウス扁平上皮癌株化細胞NR-S1をin vivoでリンパ節転移巣を選択的に植え継ぎ,20代を継代してselectionをかけて得た低転移性株と高転移性株との比較 1.細胞接着分子の発現 1)ICAM-1:高転移株は54.08(mean channel),低転移株は35.25(mean channel)とやや高転移株に強く発現を認めた. 2)LFA-1:高転移株は73.34(mean channel),低転移株では24.24(mean channel)であり,高転移株に発現の増強を認めた. 3)VCAM-1:高転移株は32.32(mean channel),低転移株では26.67(mean channel)であり,殆ど差を認めなかった. 4)CD44:高転移株は84.71(mean channel),低転移株では67.85(mean channel)であり,殆ど差を認めなかった. 2.Telomere lengthの検討 高転移株,低転移株ともにtelomere lengthは20Kbp以上で差は認められず,昨年のtelomeraseの検討結果と照らし合わせると,telomerase依存性にtelomere lengthがmaintainされていることが示された. 昨年の結果と比較すると,継代を重ねselectionを続ける事により腫瘍細胞の形質は変化することが示された.
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