研究課題/領域番号 |
10671919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山本 隆昭 北海道大学, 歯学部・付属病院, 講師 (40230560)
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研究分担者 |
伊福部 達 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (70002102)
梅田 和宏 北海道大学, 歯学部・付属病院, 助手 (80271691)
今井 徹 北海道大学, 歯学部, 助教授 (40160030)
中村 進治 北海道大学, 歯学部, 名誉教授 (80001791)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 骨格性咬合不全 / 口腔機能障害 / 舌運動 / 音響的特徴 |
研究概要 |
三次元舌運動解析装置を用いて骨格性反対咬合者と正常者の母音発音時の舌運動の計測と音声分析を行い比較検討した。被験者には、発音や聴覚に異常が認められない正常咬合者3名(男子3名)および骨格性反対咬合者3名(女子3名)を用いた。被検音は日本語5母音(/a/、/i/、/u/、/e/、/o/)を用いた。被験者はフランクフルト平面と床とがほぼ平行となる状態にし、楽な姿勢で椅子に座らせた。発音時の舌運動を計測するために、三次元舌運動計測装置を装着した状態で十分に発音練習をさせた後、発声音に特に異常が認められないことを確認した後で、会話レべルで発音させ、発声音および舌運動を記録した。 その結果以下のことが分かった。 1)母音-母音間距離では、前後方向で正常者に比べ骨格性反対咬合者の距離が大きかった が、上下方向では骨格性反対咬合者の距離が小さかった。 2)安静位-母音間距離では、正常者に比べ骨格性反対咬合者の距離が大きかった。 3)左右方向の距離は正常者、骨格性反対咬合者を問わずいつれの計測項目においても前後 的、上下的距離より小さかった。 4)骨格性反対咬合者では各母音のFI、F2がともに正常者に比べて狭い範囲に分布してい た。 以上より、骨格性反対咬合者は、正常者と比べて母音発音時の舌の運動範囲は上下的には狭く、前後的には広いことが分かったが、調音点の分布する領域は上下的にも前後的にも狭いことが示唆された。
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