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1998 年度 実績報告書

歯科材料中の内分泌挿乱化学物質ビスフェノールAの精密分析と溶出挙動

研究課題

研究課題/領域番号 10671928
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

田中 光郎  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10143596)

研究分担者 門磨 義則  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (00092403)
キーワード環境ホルモン / ビスフェノールA / シーラント / エストロジェンレセプター
研究概要

ビスフェノールAは歯科治療に不可欠のコンポジットレジンや小児歯科領域で広く用いられている小窩裂溝填塞材(シーラント)の主要原材料であるBis-GMA中に、不純物として含まれている事が多く、生体中で徐々に溶出する可能性がある。Bis-GMAを含むシーラントは乳ガン細胞の増殖テストでエストロゲン様の活性を示す事が、1996年にグラダナ大学とタフト大学の研究者によって報告された。
本研究では女性ホルモンであるエストロジェンのレセプター遺伝子を遺伝子工学的手法を用いて導入した酵母菌を用いて、エストロジェンやその類似物質の定量を行ってきた。その結果、この実験系ではエストロジェンについては、10^<-8>から10^<-7>Mの範囲で直線性が得られ、ビスフェノールAでは10^<-4>から10^<-3>Mの範囲で直線性が得られた。ともに、それより濃度が高くても低くても反応が低下した。その反応性の状態からビスフェノールAはエストロジェンに比べて10^<-4>の活性を示すものと考えられた。何種類かのシーラントについてそのエストロジェンレセプターとの反応性を検討したが、シーラントそのものが、酵母に対して毒性を持っており、約20倍の希釈が必要であった。少なくともこの濃度ではシーラントにエストロジェンレセプターとの反応性はみとめられなかった。
今後はシーラントからのビスフェノールA分画を抽出しその分画を濃縮することで実際に使用されているシーラントの量がエストロジェン活性を持っているかについて検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Tanaka,H.C.Margolis: "Release of Inineral ions in dental plaque following acid production" Archives oral Biology. 44(3). 253-258 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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