研究概要 |
長崎市内の小・中・高校生4502名(小学生:1226名,中学生:1144名,高校生:2132名)を対象に,Helkimoの顎関節問診をベースにして習癖などの情報も含めたアンケートを実施するとともに最大開口度ならびに関節雑音の有無の調査を実施した。顎関節に何らかの自覚症状を有している者の割合は,小学校低学年で3.5%,小学校高学年で7.7%,中学生で19.8%,高校生で22.8%であり,年齢とともに増加する傾向が認められた。その内訳は,顎関節雑音を自覚している者の割合は小学生低学年で3.0%,小学校高学年で6.2%,中学生で14.8%,高校生で18.3%であった。顎のこわばりを自覚する者の割合は小学校低学年で0.5%,小学校高学年で0.8%,中学生で3.9%,高校生で6.1%であった。開口障害を自覚する者の割合は小学校低学年で0.2%,小学校高学年で0.0%,中学生で1.7%,高校生で2.4%であった。習癖で特徴的であったことは,片側咀嚼をする者の割合が小学校低学年で32.3%,小学校高学年で35.8%,中学生で44.7%,高校生で54.1%と高い割合であったことである。最大開口量は小1年生:42.1cm(男),41.8cm(女),小3年生:46.0cm,45.2cm,小6年生:49.3cm,46.5cm,中1年生:50.8cm,46.6cm,中3年生:52.0cm,46.0cm,高1年生:53.8cm,47.2cm,高3年生:54.0cm,47.8cmであった。顎関節症状と習癖との関連性は分析中である。
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