研究概要 |
平成13年度の研究実績は、第一に本科学研究費を受ける前より実施、横断調査であるが、今回課題の基礎資料となる集団を対象とした研究であったdown症児と健常児を対象としたBANA-testによる幼児から青年までの臨床所見との関係についての研究のまとめを行い、定期検診における管理下におけるdown症児の状況は,歯肉炎の罹患状況は悪いものの、Probing depth, BANA-test値は低い傾向を示し、予防の可能性が示される結果を得、英文でまとめた。更に、BANA-testによる健常児の経年的結果から,集団を対象とした場合、BANA-testのよる3年後の予測はむずかしい結果を得た。しかしながら、この資料から、思春期の歯肉炎の増加ならびに重篤化は、BANA-testの関連菌(Fusobacterium nucleatum, P gingivalis, Treponema denticola)と関係することが示される結果を得ている。更に、ELlSAによる研究では、個体差があるものの幼児期に、IgMにおいてActinobacillus actinomycetemcomitansとPorphylomonus gingivalisは標準とした、健常成人値より全てが高いELlSA unitを示し、Prevonera intermediでは一定の傾向を認めない結果を得ている。なお、BANAの横断的研究結果は、英文論文投稿準備がすでにできておりBANAの経年的研究は14年度の小児歯科学会にてすでに学会発表登録を済ませており 免疫学的結果は、現在個別の臨床所見との合わせをしている。
|