研究課題/領域番号 |
10671946
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
横山 一徳 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50191515)
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研究分担者 |
吉田 育永 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (40260822)
飯嶋 雅弘 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (20305915)
山口 伸人 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (90285536)
武内 真利 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (00143595)
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キーワード | 頭部X線規格写真 / 斜位頭部X線規格写真 / 3次元構築 |
研究概要 |
斜位頭部X線規格写真を用いて、顎顔面構造内の計測点を3次元的に構築し、精度の高い定量的な計測を行うために、レントゲンフィルムをスキャニングし、画像処理する方法の開発を試みた。 1.スキャナー入力による3次元座標構築法の改良・開発 (1)乾燥頭蓋の各計測点上に鉛球を貼付し、また各側方歯根管内に根管充填剤を填入した状態で撮影した左右45°斜位および正面・側面の4種の頭部X線規格写真をイメージスキャナーにて画像を取り込み、画像分析ソフトにてフィルタリング後、歯牙および頭蓋骨、上顎下顎骨上の計測点を手動にて同定した。 (2)この計測点を3次元座標計算プログラムにて、水平方向の検出、原点の移動、3次元座標の計算の順で処理を行った。この際、フィルムによって同一計測点での同定の困難さや誤差の程度が異なることから、3次元座標点を計算するために各計測点における重み付けを4種類のフィルムにおいて個別に設定した。 (3)計算された3次元座標値は、3次元表示プログラムにて、視点を縦方向に±90°・横方向に±180°回転および縦および横方向への平行移動を自由に行え、さらに0.62〜1.61倍の拡大縮小して表示することが可能である。また、術前後の重ね合せができるように2つの3次元座標ファイルを同時に表示できるように開発した。 (4)その結果、左右45度斜位頭部X線規格写真からでは同定が困難であった計測点についても正面および側面頭部X線規格写真を併せて用いることにより正確な同定が可能になり、かつ、側面に座標変換することにより通常用いられている側面頭部X線規格写真の計測点によって3次元的な分析が可能と考えられる。 2.下顎非対称症例への応用 上記の方法を用いて、実際の下顎非対称症例に対して3次元表示および線計測、角度計測等が精度よく行うことが可能となり、診断および治療計画立案する際の有用なツールとなり得ると考えられる。
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