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1999 年度 実績報告書

人工唾液中の歯質の再石灰化におよぼすフッ素徐放性材料の影響について

研究課題

研究課題/領域番号 10671956
研究機関日本歯科大学

研究代表者

高橋 建作  日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (90130682)

研究分担者 小川 正明  日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (40095097)
キーワード人工唾液 / フッ素徐放性材料 / グラスアイオノマーセメント / 牛歯エナメル質 / 牛歯象牙質 / 脱灰・再石灰化 / マイクロラジオグラム
研究概要

最近の研究成果から,このフッ化物のう蝕予防効果は,従来から指摘されている歯質強化作用以上に低濃度フッ素の存在による初期脱灰部における再石灰化促進作用が重要視されているものの,その再石灰化促進のメカニズムについては依然として不明の点も多い.
本研究の目的は,酸蝕または非酸蝕の牛歯エナメル質および象牙質を3種類の修復用GICとともに人工唾液中に静置保存し,残留溶液中のフッ素とカルシウム濃度の変動およびEPMAの元素分析,さらにはマイクロラジオグラムを応用したミネラルの測定から,歯質におよぼすGIC由来フッ素の脱灰抑制・再石灰化促進現象を検討することである.
昨年度のフッ素とカルシウム濃度の測定に引き続き,本年度は各歯質試料をEPMAの元素分析とマイクロラジオグラムにより観察し,以下の結論を得た.
1.人工唾液中に放出されたフッ素量は歯質とGICの種類によって異なり,象牙質とRMGICの方が放出量が有意に多かった.
2.人工唾液中に残留したカルシウム量は歯質とGICの種類によって異なったが,放出フッ素量とは逆に象牙質,またRMGICの方が有意に少なかった.
3.放出された総フッ素量と残留カルシウム量との間には有意な負の相関が認められ,放出フッ素の増加にともない残留するカルシウムは有意に減少した.
4.EPMA分析とマイクロラジオによる観察により,フッ素の取り込みは象牙質と酸蝕面に多く認められ,これはGICからの放出フッ素量に比例していた.さらに,ミネラル変化に関してもこれと同様の傾向が認められた.
今後は,この再石灰化現象をデジタル化して各要因の検討を行う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高橋建作,伊藤雅章他: "人工唾液中の歯質の再石灰化におよぼすフッ素徐放性材料の影響"日本歯科保存学雑誌. 43巻6号. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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