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1998 年度 実績報告書

α,β-エポキシシランと求核剤との反応を利用する新しい反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10671986
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

武田 敬  富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (30135032)

キーワードα,β-エポキシシラン / Brook転位 / ジビニルシクロブタン転位 / 分子内アルドール反応 / タンデム反応 / 八員炭素環
研究概要

われわれが開発した,ジビニルシクロプロパノレートのアニオニックオキシCope転位を用いる効率的な七員炭素環形成反応を,ジビニルシクロブタノレートのアニオニックオキシCope転位に拡張するととを目的として,α,β-不飽和エポキシシランと求核剤との反応の検討を行った.ジビニルシクロブタノレートを形成するためには,求核剤はシリル基の反対側からエポキシドを攻撃する必要があるが,環開裂は立体的に不利であるにもかかわらず,シリル基側で起こることが明らかになった.そこで,当初の計画を若干変更し,γ-ケトアシルシランとビニルリチウムとの反応により四員環を形成することとし,フェニルリチウムを用いた予備実験を行った.その結果,Brook転位と分子内アルドール反応がタンデム型で進行し,収率よくシクロブタノールが生成することが判明した.また,本反応の,一般性を明らかにする事を目的として五〜七員環形成反応についても検討したが,環の安定性とは逆に,環が大きくなるにつれて収率が低下した.この結果は,反応機構的に非常に興味が持たれる.
以上の,予備実験の結果に基づきγ-アクリロイルアシルシランとβ-トリメチルシリルビニルリチウムとの反応を行ったところ,Brook転位,分子内アルドール反応,そしてアニオニックオキシCope転位が連続して起こり,立体選択的に八員環を合成することに成功した.来年度は,本反応の適用範囲,機構等を明らかにする予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kei Takeda: "Synthesis of 4-Hydroxy-2-cyclopentenone Derivatives by [3+2]Annulation of β-Heteroatom-Substituted Acryloylsilanes and Lithium Enolate of Methyl Ketones" Chem.Lett.1998(11). 1157-1158 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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