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1998 年度 実績報告書

ランタノイド金属を用いた2級非水解性リン酸化アミノ酸の合成と生理活性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671988
研究機関京都大学

研究代表者

大高 章  京都大学, 薬学研究科, 助教授 (20201973)

キーワードリン酸化ペプチド / 非水解性リン酸化アミノ酸 / ホスファターゼ / クロスカップリング反応 / 不斉補助基
研究概要

リン酸化ペプチドは細胞内情報伝達機構解明研究にとって有用な化合物である。この観点よりリン酸エステルの酸素原子をCF@@S22@@E2基に置換した非水解性リン酸化アミノ酸およびこれを含むペプチドの合成を行ってきた。しかし,リン酸化スレオニン誘導体(F@@S22@@E2Pmab)は2級のジフルオロメチルホスホナートユニットを含むためその合成が困難であった。
そこで,このユニットの構築法について検討を加えたところニトロアルケンに対するLiCF@@S22@@E2P(O)(OEt)@@S22@@E2のラシタノイド金属塩存在下における共役付加反応,およびβ-ヨード-α,β-不飽和エステルに対するBrZnCF@@S22@@E2P(O)(OEt)@@S22@@E2-CuBrを用いたクロスカップリング反応が利用可能であることがわかった。そこで,まず共役付加反応を用い,保護F@@S22@@E2Pmab誘導体のラセミ体の合成を行い,次いで,クロスカップリング反応を用いて立体選択的な合成についても検討を加えた。ラセミ体の合成では,ランタノイド金属塩として,Ce(III)塩以外にLn(III),Yb(III)塩も共役付加反応に有用であることがわかった。
また,立体選択的な合成においては,不斉補助基としてsultam誘導体を用い,α位のアミノ基,β位のメチル基の不斉の構築を行った。本手法によりF@@S22@@E2Pmabの4種類のアイソマーの立体選択的合成に成功した。
また,合成アミノ酸をペプチド合成に利用したところ最終段階における脱保護反応に問題があることが判明したのでF@@S22@@E2Pmabの側鎖保護基であるエチル基の脱保護条件について再度検討した。その結果,ジリル化剤-シリル化剤の活性化剤-ヨウ素イオンのような求核剤による複合反応系によりエチル基は極めて容易に除去されることを見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Atushi Kosaki: "14-3-3b protein Associates with Insulin Receptor Substrate I and Decreases Insulin-stimulated Phosphatidylinositol-3-Kinase Activity in 3T3LI Adipocytes" J.Biol.Chem.273. 940-944 (1998)

  • [文献書誌] Zhu-Jun Yao: "Preparation of Phospho-L-Azatyrosine Suitably Protected for the Synthesis of Signal Transduction Related Peptides" Synlett. 428-430 (1998)

  • [文献書誌] 大高 章: "リン酸化ペプチドの化学合成" 蛋白質・核酸・酵素. 44巻4号. 302-309 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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