研究課題/領域番号 |
10672022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
米勢 政勝 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (00080218)
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研究分担者 |
宮田 勇 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (70137123)
佐藤 志津子 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (70080207)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | アルギン酸ゲル / ヒアルロン酸ゲル / 放出制御 / 陽イオン性界面活性剤 / 両親媒性薬物 |
研究概要 |
本研究では、両親媒性物質とゲルマトリックスとの相互作用による網目の変形と放出制御の関係を明らかにし、両親媒性薬物の新規の応答機能性薬物放出制御システムを開発を目指し、次の目的で研究を行った。 (1)ゲルと両親媒性物質との相互作用による架橋間分子内ミセル形成とゲルの収縮機構を明らかにする。さらに、化学的あるいは物理的環境因子の変化による架橋間分子内ミセルの崩壊とゲルの膨潤、両親媒性物質の放出挙動を明らかにする。 (2)両親媒性薬物の環境因子の変化による放出制御を明らかにし、新規DDS開発を行なう。 本研究で、次のような成果が得られた。 (1)新規ヒアルロン酸-ポリエチレンアクリレート(HA-PHEA)相互侵入型ゲルは乾燥-膨潤過程が可逆的であり、有用なリサイクルゲルであることが分かった。さらに、本調整法により、広範囲の含水率、弾性率特性を有するゲルの調整が可能になった。 (2)界面活性剤、両親媒性薬物のHA-PHEAゲルとの相互作用およびそれに伴う放出制御、外部環境変化による放出制御の研究を行ない、陽イオン性溶質はイオン強度、イオン種、pH変化により放出制御できることが分かった。しかしながら、界面活性剤、両親媒性薬物はこれらの化学的因子の変化では放出制御が良好でないことが分かった。今後、静電的相互作用と疎水的相互作用が関与する薬物の放出制御因子を明確にする必要がある。
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