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1999 年度 実績報告書

白血球の貪食機能の制御に関わるアクチン結合蛋白質と免疫病

研究課題

研究課題/領域番号 10672064
研究機関星薬科大学

研究代表者

豊島 聰  星薬科大学, 薬学部, 教授 (40092283)

キーワードアクチン結合蛋白質p57 / 白血球 / 貪食細胞 / ファゴソーム / アクチン / 蛋白質リン酸化 / プロテインキナーゼC / リソソーム
研究概要

白血球による異物の貪食時にアクチン結合蛋白質p57は、貪食初期にはファゴソームに集まるが成熟ファゴソームからは遊離することを昨年報告した成熟ファゴソームからの遊離の生理的意義は不明であったが、最近p57の遊離がファゴソームのリソソームとの融合のシグナルとなることを示唆する結果が得られてきた。そこで本年度は、p57遊離のメカニズムについて主に調べた。昨年度の予備的実験からp57遊離の制御にはリン酸化が関与することが示唆されたので、白血球によるオプソニン化ザイモザン貪食時におけるp57のリン酸化の経時的変化を調べた。その結果p57は一過性にリン酸化が増大することが判明した。また、リン酸化の増大する時間はファゴソームからp57が遊離する時間とほぼ一致していた。p57の一次構造中にはリン酸化される可能性のあるセリン残基はあるがチロシン残基は存在しない。そこで、セリン・スレオニンキナーゼによりp57がリン酸化されるかどうか調べ、in vitroでプレテインキナーゼC(PKC)によりリン酸化されることが判明した。また、PKCのアクチベーターとして知られるPMAで刺激したHL-60細胞中のp57もリン酸化されることが明らかになった。以上の結果はp57の機能の制御にPKCによるリン酸化が関与することを示唆する。この推定はオプソニン化ザイモザンを貪食した分化HL-60細胞にPKCインヒビターを加えて、p57の動態を見ることによっても確認された。すなわち、インヒビターを加えるとファゴソームからのp57の遊離は起こらなくなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Morimoto,K.: "Structural characterization of recombinant erythropoietins by fluorophore-assisted carbohydrate electrophoresis"Biol.Pharm.Bull.. 22. 5-10 (1999)

  • [文献書誌] Allen,L-A: "Transient association of the NADPH oxidase subunits p47phox and p67phox with phagosomes in neutrophils from patients with X-linkied chronic granulomatous disease"BLOOD. 93. 3521-3530 (1999)

  • [文献書誌] Yamaguchi,M.: "Acetylleucine chloromethyl ketone,an inhibitor of acylpetide hydrolase,induces apoptosis of U937 cells"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 263. 139-142 (1999)

  • [文献書誌] Kosuge,T.: "Effect of inhibitors of glycoprotein processing on cytokine secretion and production in anti CD3-stimulated T cells"Biol.Pharm.Bull.. 23(1). 1-6 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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