研究課題/領域番号 |
10672085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
戸村 秀明 群馬大学, 生体調節研究所・調節機構部門, 助手 (70217553)
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研究分担者 |
正 公枝 群馬大学, 生体調節研究所・調節機構部門, 教務員 (40201561)
岡島 史和 群馬大学, 生体調節研究所・調節因子部門, 教授 (30142748)
武田 純 群馬大学, 生体調節研究所・調節機構部門, 教授 (40270855)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | スフィンゴシン1-リン酸 / 細胞膜受容体 / Edg-1 / Edg-3 / Edg-5 / Edg-6 / シグナル伝達 / CHO細胞 |
研究概要 |
2年間にわたって実施された本研究の結果、少なくとも次の諸点を明らかにした。 1.S1P受容体のクローニング:我々がS1P受容体遺伝子候補クローン解析している途中で、endothelial differentiation gene-1(Edg-1)、Edg-3、Edg-5と呼ばれるorphan受容体がS1P受容体であることが他のグループより報告された。しかしながら、これら受容体の発現量と細胞応答が一致しない場合も見受けられたことから、我々は他のS1P受容体の存在を予測しその候補遺伝子を探索した。その結果、新たにEdg-6がS1P受容体であることを証明した。 2.S1P受容体に連関するG蛋白質-情報伝達系の解析:Edg-1、Edg-3、Edg-5、Edg-6各受容体を同程度に発現するCHO(Chinese hamster ovary)細胞を調製し、これら受容体のS1Pに対する結合親和性、連関するG蛋白質-情報伝達系の解析を行った。その結果、以下の知見を得た。(1)受容体発現細胞と標識S1Pとの結合実験より、最大結合数もほぼ同程度で、いずれの受容体もS1Pとの親和性も同程度であることが判明した。(2)PLC/Ca^<2+>系の活性化作用、アデニル酸シクラーゼ促進、抑制応答、細胞移動を指標にSlP作用を調べたところ、たとえば、PLC/Ca^<2+>系の活性化はEdg-3>Edg-5>Edg-1>Edg-6発現細胞の順でS1P作用が発現したが、細胞移動能に対してはEdg3=Edg-1であり、Edg-5、Edg-6発現細胞ではS1P作用は観察されないなど、それぞれの受容体サブタイプはやや選択的にシグナル伝達系を刺激することが判明した。
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