研究課題/領域番号 |
10672086
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
北出 幸夫 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20137061)
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研究分担者 |
中西 雅之 岐阜大学, 工学部, 助手 (00281048)
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キーワード | SAH hydrolase / 抗ウィルス薬 / アシクロヌクレオシド / 遺伝子組換酵素 / 機構依存型阻害剤 / アフィニティーラベル化プローブ / 炭素環ヌクレオシド / タンパク質合成阻害 |
研究概要 |
アデノシルホモシステイナーゼ(SAH hydrolase)は、抗ウイルス薬、抗リュウマチ薬開発の標的になっているが、阻害剤の分子設計の指針となる酵素反応機能の解明は十分とは言えない。そこで、本研究では、ヒトSAH hydrolase阻害を標的とする医薬品開発の基礎的研究として、SAH hydrolaseの触媒機構の分子レベルでの解明と酵素反応機構依存型の阻害薬開発のためのリード化合物を目指した。 大腸菌で組換え型ヒトSAH hydrolaseの大量発現に成功し、組換え型酵素の精製も完了した。また、基質分子内にラベル化能を有する部位を組み込んだアシクロアデノシンであるFDHPAの分子設計および合成に成功した。イノシンが基質とならないことから対応するイノシン型のFDHPHも合成した。FDHPAとFDHPHを用いた酵素反応の比較実験により、FDHPAが特異的に、SAH hydrolaseにより代謝を受けて活性化された後、ラベル化能を獲得するII型mechanism-based inhibitorとして機能することを見出した。その際、本酵素はFDHPAを基質として認識しFDHPAの3'-水酸基が酸化されて生成したと考えられるNADの還元体NADHの生成を確認した。また、その活性中心に塩基性残基が存在する知見も得た。上記実験より推定された活性中心を同定するため、活性中心と推定とされるアミノ酸残基に変異をかけた組換え酵素も作成した。さらにSAH hydrolase阻害活性を有することが知られたノルアリステロマイシンを母核とするラベル化プローブの分子設計・合成も行った。
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