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1998 年度 実績報告書

高血圧治療薬のPK-PD解析とその相互作用に関する速度論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10672096
研究機関新潟薬科大学

研究代表者

佐藤 眞治  新潟薬科大学, 薬学部, 助手 (70211943)

キーワードファーマコキネティクス / ファーマコダイナミクス / ベラパミル / カルベジロール / 降圧作用 / 薬物間相互作用 / 相加作用 / 相乗作用
研究概要

本研究は、作用機構の異なる種々の高血圧治療薬を用いて、各薬物の薬動学的薬力学的相互作用を定量的に説明することを目的にして行われている。本年度はカルシウムチャンネル遮断薬の代表的な薬物であるベラパミルとα及びβ遮断作用を併せ持つカルベジロールについて検討を行った。実験動物は、Wistar系雄性ラットと自然発症高血圧ラットを用い、血圧の測定は、本年度購入したMacLabシリーズを用いた。実験の前日に頚静脈と頚動脈にカニューレを施し、静脈のカニューレより薬物投与、動脈のカニューレより血圧を測定した。ラットをボールマンケージに入れ、薬物投与後の血圧の変化を連続的に測定した。薬物は定速注入ポンプを用いて投与した。正常血圧ラットにおけるベラパミル及びカルベジロール投与後の血圧は、用量依存的に下降(46%,15%)し、注入停止後比較的速やかに回復した。一方、高血圧ラットにおける血圧の降下は、正常ラットよりも大きく(53%,26%の降下)、注入停止後ゆっくりと回復することが明らかとなった。このように生理状態の変動(高血圧状態)により、薬理効果が大きく変動することが明らかとなった。今後、薬物の血漿中濃度を経時的に測定し、薬理効果との関連性を明らかにする予定である。さらに、ベラパミルとカルベジロールを併用投与した場合、それらの降圧効果が相加的に働くのか、あるいは相乗的に作用するかを中心に、薬動学的薬力学的相互作用について定量的な解析を行う予定である。各薬物の降圧効果が相加的に働くのか、それとも相乗的に作用するのかを証明することができれば、血圧の急激な低下(相乗的に作用した場合の副作用)を引き起こす原因についての定量的な情報を提供することができる。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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