研究課題/領域番号 |
10672102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
末吉 祥子 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 室長 (80171114)
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研究分担者 |
宮田 直樹 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 部長 (50114674)
丹野 雅幸 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 主任研究官 (60171914)
福原 潔 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 主任研究官 (70189968)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 一酸化窒素 / アミドオキシム / ヒドロキシアルギニン / 平滑筋弛緩作用 |
研究概要 |
一酸化窒素合成酵素(NOS)代謝系により活性化される NO donor の開発を目的として、アミドオキシム誘導体の設計と合成を行った。合成した化合物を各種の酸化剤で酸化したのち、発生する一酸化窒素(NO)量を自発発生型 NO donor について適用ずみである簡易型NO発生検出装置を用いて測定した。また、ラット胸部大動脈リング状標本を用いて平滑筋弛緩作用を調べた。 1.代謝活性型アミドオキシム誘導体の合成:アリールシアナミド、アリールニトリル及びアリールシアノトリアゼン類にヒドロキシルアミンを反応させてN-ヒドロキシ-L-アルギニン(NOHA)類似部分構造を有するアリール置換アミドオキシム誘導体を合成した。 2.NO生成量の測定:種々の酸化剤を用いて酸化的に発生するNO量を測定した。トリアゼノアミドオキシム類がNOをよく遊離し、同一条件下で NOHA よりも NOを放出することが明らかになった。また、酸化剤として四酢酸鉛、三酢酸マンガン、オルトヨードソ安息香酸等が有効であった。 3.平滑筋弛緩作用の検討:摘出したラット胸部大動脈リング状標本を用いて、フェニレフリンによる収縮に対する弛緩作用を調べた結果、合成したアリール置換トリアゼノアミドオキシム類はNOHAよりも強い弛緩作用を示し、化合物におけるNO発生能と同じ傾向であることがわかった。 合成した化合物は、生体内NOS代謝系でNOを遊離すると推定され、また、自発発生型化合物に比べても安定であり、代謝活性型NO donorとして生物活性試験への適用も容易であると思われる。
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