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1998 年度 実績報告書

遺伝子治療への応用のための人工染色体の構築

研究課題

研究課題/領域番号 10672103
研究機関国立公衆衛生院

研究代表者

宮澤 宏  国立公衆衛生院, 衛生薬学部, 室長 (40183967)

キーワード人工染色体 / テロメア / 複製開始点 / 直線状DNA
研究概要

本研究の目標は比較的短い直線状の人工染色体を構築し、構築した人工染色体を利用して染色体の構成成分(テロメア、複製開始点、セントロメア等)の機能を明らかにすることであった。構築を試みた人工染色体は、系をできるだけ単純化させるため均等配分に関与するセントロメアを省き、複製開始点としてハムスターのDHFR遺伝子下流のori-βを用い、両末端にテロメア配列を結合させた約18kbの直線状DNAである.複製活性の高いアフリカツメガエル卵の系を用いた研究からは、アフリカツメガエル卵中の直線状DNAの連結活性が、両末端のテロメアの存在によって阻害が見られた。しかし、複製される分子は極めて少なかった.そこで構築した人工染色体をマウスNIH3T3細胞やハムスターCHO細胞に導入し挙動を調べてみた.マウスおよびハムスターの培養細胞中では直線状DNAの連結活性は弱く、細胞導入後2日過ぎても連結されずに残っていた。一方、導入された人工染色体が複製されるか検討したところ、短時間では複製されなかった。さらに長期間培養すると、複製された分子は存在するが連結されずしかも染色体外に存在している分子はなく、大きな分子に連結された後に複製されたことを示唆する結果が得られた。
本研究では、構造的に人工染色体としての必要な因子として、十分な長さの末端テロメア配列やl8kbを越えた大きなDNAが必要であることが明確になった。今後100kb以下DNAで末端のテロメアと複製開始点を含む人工染色体を構築する予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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