研究課題/領域番号 |
10672123
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山上 浩志 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (20260573)
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研究分担者 |
東原 義訓 信州大学, 教育学部, 助教授 (90143172)
原田 謙 信州大学, 医学部, 助手 (90293513)
大江 和彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40221121)
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キーワード | 院内学級 / 病弱児教育 / マルチメディア / コミュニケーション / 入院児 |
研究概要 |
病院内と外とを結ぶマルチメディアコミュニケーションの有効性について、入院児童・生徒を対象に医学・教育・工学的な側面から研究する。定常的なコミュニケーションにより生じる入院児童・生徒の内面的な変化を捉えると共に、情報通信機器の効果的な活用形態を探ることを主目的とする。 院内学級(信州大学病院)とそこに入級する児童(小二、小六)、生徒(中一)其々の前籍校クラス、院内学級本校に機材一式(パーソナルコンピュータ、テレビ電話機、通信回線(INSNet64))を配置し、電子メールとライブビデオによる日常的な交信を行なった。又、院内学級で開催したクリスマス会を、延べ五地点(前籍校クラス、他の院内学級、院内学級本校)に中継する「オンラインクリスマス会」を実施した。 日常的に交信を行なった児童・生徒と交信を行なわなかった同年代の児童・生徒の二群について、精神医学的な指標を用いて差異を分析した。今後、交信以外の影響因子を出来る限り取り除き、且つより簡便な調査手法を確立することが課題である。 電子メール交信では、特に低学年児童におけるキータイピングの可能性を探った。運用面では、教諭間で親展メールを交換できるような仕組みが求められた。ライブビデオ交信では、テレビ電話機とパーソナルコンピュータ版テレビ会議システムとを画質・機能・安定性・操作性などの点から比較した。 オンラインクリスマス会は、院内学級の側から交流を求めてゆこうとする点で意義深く、全国初の取り組みとして注目を集めた。
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