研究概要 |
入学年の早期体験学習(老人保健施設)および4年次のプライマリ・ケア体験学習[地域保健活動(保健所・市町村)、地域医療活動(医療機関)、老人福祉学習(特別養護老人ホーム)、精神保健(平成8年度:精神科医療保護施設、平成10年度:徳島県精神保健センター)の体験学習において、課題レポートによる学生の理解度の評価および学生による実習内容の客観評価を実施し、分析を行った。一方、2)実習受け入れ施設のスタッフからの評価の分析については、実習担当者(医師、保健婦等)の評価をアンケートにより検討した。早期体験学習では、平成8年に実施した結果を主成分分析による構造解析で検討した結果、実習指導者による実習態度・ケースレポート,課題レポートの3者の高い評価が総合評価につながる一方、低い実習態度に反し高い課題レポート評価を持つ学生が存在した。プライマリ・ケア体験学習では、導入時の平成8年度の評価と導入3年目の平成10年度の評価をまとめた結果、平成8年度において地域保健・地域医療と比較して精神保健福祉及び老人福祉で評価が低かったが、実習施設の変更により精神保健福祉の評価は地域保健・地域医療と同程度の評価に上昇した。 次に、高齢者ケアにおける施設ケアおよび在宅ケアのサービスの受け皿となる徳島県内の保健所、市町村、老人保健施設、福祉施設(老人福祉、児童福祉、障害者関連)を対象に、人材育成の受け皿としての役割、人材の再教育・生涯学習の現状に関する質問調査を実施した。福祉施設等での学外実習は約10年前から導入されており、介護関連施設での実習は最近4-5ねんでほとんどの領域で実施されていた。派遣先機関は各学部・学科で特徴があり、情報の交流はほとんど行われておらず、連絡協議会等を通じた各学部・学科での教育に関する情報の交流を行い、長期的な視野での教育連携を行う必要が認められた。
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