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1999 年度 実績報告書

南方モンゴロイドのグルコース-6-リン酸脱水素酵素異常症の遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 10672140
研究機関(財)沖中記念成人病研究所

研究代表者

廣野 晃  財団法人 冲中記念成人病研究所, 専任研究員 (90181221)

研究分担者 三輪 史朗  財団法人 冲中記念成人病研究所, 所長 (40034954)
キーワードG6PD異常症 / G6PD変異酵素 / 南方モンゴロイド / 遺伝子解析
研究概要

本年度も前年度に引き続き、インドネシア、ミャンマー、タイ、日本人検体について遺伝子解析を行った。
1.インドネシアのハルマヘラ島・ブル島でのスクリーニングにより、G6PD活性低下が認められた9例について遺伝子解析を行い、8例で383T→C;G6PD Vanua Lavaを、1例で592C→T;G6PD Coimbraを同定した。
2.ミャンマー(モン州・シャン州)でのスクリーニングにより見出されたG6PD異常症例11例の解析では、10例で487G→A;G6PD Mahidol、1例で1360C→T;G6PD Unionを同定した。
3.タイ在住のミャシマー人のスクリーニングで見出されたG6PD異常症5例の解析では、全例で487G→A;G6PD Mahidolを同定し、タイ在住のモン族の1例でもG6PD Mahidolを見出した。更に、G6PD活性低下を認めた現地スタッフのタイ人女性は、1360C→T;G6PD Unionと1376G→T;G6PD Cantonの複合ヘテロ接合体であることが判明した。
4.日本人症例では、2例で1388G→A;G6PD Kaiping(母親は香港、台湾出身)、各1例に1160G→A;G6PD Beverly Hi11s、202G→A;G6PD Asahiを同定した。202G→Aは376A→Gと複合してアフリカ人に高頻度で見られるG6PD A-を産生することが知られているが、202G→A単独による変異酵素はこれまでに知られていない。
タイと同じくミャンマーでもG6PD Mahidolの頻度が高いこと、インドネシアでもメラネシア系の色彩が強いハルマヘラ島では、メラネシアに特徴的なG6PD Vanua Lavaが高頻度に認められることは新知見として重要である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hirano A.et al.: "An improved single-step screening method for glucose-6-phosphate dehydrogenase deficiency"Japan J Trop Med Hyg. 26. 1-4 (1998)

  • [文献書誌] Miyazono Y.et al.: "Erythrocyte enzyme activities in cord blood of extremely low-birth-weight infants"Am J Hematol. 62. 88-92 (1999)

  • [文献書誌] Shibuya A.et al.: "Hemolytic crisis after excessive ingestion of fava beans in a male infant with G6PD Canton"Int J Hematol. 70. 233-235 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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